大麻博物館の著書
出版社 : イースト・プレス
発売日 : 2021/5/16
言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 256ページ
ISBN-10 : 4781619800
出版社 : 大麻博物館
発売日 : 2022/5/11
言語 : 英語 117ページ
出版社 : 大麻博物館
発売日 : 2017/1/17
言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 108ページ
ISBN-10 : 4909091009
麻の葉模様 なぜ、このデザインは八〇〇年もの間、日本人の感性に訴え続けているのか?
出版社 : 大麻博物館
発売日 : 2019/2/8
言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 138ページ
ISBN-10 : 4909091017
大麻博物館 館長 高安淳一より
「え、大麻?」と当惑される方も多いと思います。大麻という植物は、実に様々な側面を持っています。 古来より、日本人の生活に密着した「農作物」であり、21世紀の現在も「神道の世界で欠かせない素材」であり、EUやカナダ・オーストラリアなどでは、生育時の環境負荷が非常に少ない「新たな資源」として、産業利用が急速な勢いで進んでいます。 近年は日本でも、単に「違法な薬物」ではないという認識が徐々に広まりつつあります。 が、一般的にはまだ大麻への偏見は根強く、また、その多様な側面についても、正確ではない情報が一人歩きしていたりします。 大麻博物館は、大麻の一大産地である栃木県の那須高原にある「私設」博物館です。 残念ながら、公設の博物館のような立派な施設ではありませんが、博物館を名乗る以上、信頼できる資料に基づいた「正確な情報」を提供し、大麻に関する誤解を少しでも解消できればと考えています。
J.Takayasu(Taima Hakubutsukan) message
“Oh, marijuana?” I’m sure many of you are puzzled. TAIMA is a plant that has many different aspects. In the 21st century, it is still an indispensable material in the world of Shintoism. In countries such as the EU, Canada, and Australia, industrial use of marijuana is rapidly progressing as a new resource that has a very low environmental impact when grown. In recent years, in Japan as well, there has been a gradual increase in awareness that it is not simply an “illegal drug. However, there is still a deep-rooted prejudice against cannabis in general, and inaccurate information about its various aspects is often left to chance. The Our cannabis museum is a “private” museum located in Nasu Kogen, Tochigi Prefecture, a major producer of cannabis. Unfortunately, it is not a magnificent facility like a public museum, but since we call ourselves a museum, we hope to provide accurate information based on reliable materials and clear up any misunderstandings about TAIMA.
大麻博物館 掲示物ご紹介 その1 大麻の研究
「大麻の研究」という本があります。昭和12年に発行された書籍で、大麻博物館はこの本を基礎に運営しているといっても過言ではありません。 旧仮名遣いで少し読みにくいのですが、我が国にとって大麻草がどのようなものであったかを知る、第一級資料と言えます。中でも、冒頭の揮毫(きごう)は圧巻です。明治天皇陛下のお妃様で、明治神宮の御祭神として知られる昭憲皇太后さま、当時の陸軍大将で栃木の英雄として知られる奈良武次閣下、後に第37代内閣総理大臣となる米内光政閣下、当時の農林大臣で競馬の「有馬記念」にその名を残す有馬賴寧閣下、と当時の重鎮の名が連なります。 栃木にとどまらず、国家をあげて「大麻の研究」に注力する様子が、冒頭の数ページだけで窺い知れます。 かつて、農業としての大麻栽培は、国家の存亡に直結する重要なものでした。 その事が、現在の大麻規制に繋がるもっとも大きな要因になっていまったのですが、それはまた別のお話で。
大麻博物館 掲示物ご紹介 その2 まぼろしの精麻
大麻草の茎から剥いだ皮、そこから雑多な部分を取り除き、輝くばかりに精製したものを「精麻」と言います。 日本古来の麻・大麻の本領はこの部分にあり、神道では「精麻」を清めの本質として、現在も用いています。 精麻は農作物であるため、同じ農家さんであっても、畑が違えば道一本はさむだけでも出来が変わってしまいます。また、年ごとの気候にも左右されるため、良いものを仕入れるのはなかなか困難です。 当館では、様々な精麻を展示しています。中でも珍しいものに、福島県産の「五郎丸」があります。糸づくりに最適化された栽培が行なわれ、昔ながらの手ひきで精製された精麻ですが、現在では失われた品種のため「幻の麻」と呼んで、差し支えのないものです。 この五郎丸は、数年前に当館が託されたもので、持ち主は福島県会津若松市内の元呉服屋のご店主。 2012年に他界されてしまいましたが、呉服屋店舗を解体する際、病床にあったにも関わらず『あそこに麻があったはずや。。。』と強く訴え、ご家族に懸命に探して頂きました。 とても大切になさっていたのでしょう。状態も良く、現在でも十分に使える強度と繊維の輝きが残っています。 持ち主の方の気持ちに想いを馳せると、いつの日かこの「五郎丸」の一部でも糸にしてあげられればと考えています。
*ほかにもたくさんの展示物がございます。ご来所いただけますと直接館長に質問もできます。